平素はLife in Green Projectへの貴重なご支援を賜り、誠にありがとうございます。
生物多様性の危機や急速な気候変動が叫ばれる中、社会の中で植物学が果たすべき役割は近年ますます重要さを増しています。2023年は小石川植物園で活躍した植物学者、牧野富太郎をモデルにしたNHK朝ドラ「らんまん」が放映されたことで、植物学の価値や魅力に社会の関心が集まる機会にもなりました。小石川植物園は日本を代表する植物学の研究・教育施設として、また、牧野富太郎の時代から集められた、多くの貴重な植物標本を収蔵する施設としての大きな役割を担っていますが、建物の老朽化や人員の不足など、多くの課題を抱えています。
これまでにいただいたご支援は、植物標本の収蔵環境や研究・教育環境の改善のために大切に活用させていただきます。
小石川植物園は2027年に150周年を迎えます。この節目に合わせ、小石川植物園、日光植物園を時代の変化に合った植物研究施設として発展させられるよう、全力で取り組みを進めてまいります。今後とも引き続き皆様のご支援を賜りますようお願い申し上げます。
川北篤
東京大学大学院理学系研究科附属植物園長