病状説明2.0 ~NO密だけど濃密な説明ができる診察室を~

眼科専門医が緑内障をテーマに取り組む
京都大学 医学研究科眼科学教室
現在 12%
集まっている金額
¥249,000
参加人数
32人
募集終了まで
136日

このページに眼を止めてくださって大変ありがとうございます。 もし、お近くに眼のご病気を患う家族がいらっしゃったら、是非最後まで読んでください。(京都大学医学研究科 眼科学教室 沼尚吾)

『家族の病状説明を一緒に聞きたいのに、コロナウイルスによる「付き添い禁止」のために横で聞いてあげられない』という現実は、非常に悲しいものです。昨年、私自身が実際に経験したことです。

新型コロナウイルスが流行して1年以上が経過し、我々の日常生活は大きく変わりました。 最近は“コロナウイルス病床の確保”や“ワクチン接種”が様々なメディアで大きく取り扱われています。
しかし、コロナウイルスが目立って報道されるその陰に隠れて、変わらぬ日常診療は続いています。
いえ、むしろ実際には、「変わらぬ日常診療」を続けることができれば御の字で、思わぬ弊害が生じています。

『親が手術を受けることになったのだけれど、なかなか地元まで説明を聞きにいけない』
『遠くに住む娘が手術を受けたのだけれど、手術前の説明を聞きにいくのが精一杯で、以降の通院には付き添えない』
『自分が病気になった時、リスクを背負わせてまで子供にこっちまで来てもらうのは気が引ける』
現場で医師として働く中、こうした声を聴く機会が多くなりました。

ただし、こうした声は、コロナウイルス流行で再認識させられただけであって、 実は以前から診療現場に存在する、ある大きな問題に根差していると我々は考えております。

attention

募集期間と使途

【目標金額】
2,000,000円

【募集期間】
2021年2⽉8⽇〜2022年1月31日

【基金の使途】
ご寄付いただいた資金は、以下の用途に活用させていただきます。
①医療現場での患者・患者家族・医療者へのアンケート実施
②混雑する外来で、医師が効率よく緑内障について説明し、患者にとって理解しやすい資料を作成する
③患者と家族が適切に緑内障について情報共有を図ることができるスマートフォン上でのアプリケーションを作成する

本プロジェクトは、お寄せいただいた寄付額に応じて研究に取り組ませて頂きます。
10万円~:アンケート実施させて頂き、アンケート結果を実践で活用させて頂きます。
30万円~:アンケート実施に加え、説明の資料作成に活用させて頂きます。
100万円~:スマートフォンのアプリケーション開発に使用させていただきます。

圧倒的情報格差

それは、患者側(患者および家族)と医療者側との間に存在する、“情報格差”です。
患者の立場では、「説明内容が難しくわからない」→「家族へも口伝えで説明できない」→「誰か付き添って欲しい」となりますし、
家族の立場では、「事前の知識が乏しい」→「患者から口伝えで聞いても分からない」→「できれば通院に付き添いたい」となります。
根っこにある問題の一つは、“情報格差”です。
しかし、昨今の医療は各診療科内でも高度に細分化され、専門的な内容となっています。 医師でも学生時代に習った内容はすぐに過去のものになりますから、“情報格差”が存在すること自体はやむを得ないかもしれません。

それでもコロナウイルス流行で再認識させられたのは、
①“情報格差”を埋める努力を医師がこれまで怠ってきたのではないか?
②患者や家族にとって、“情報共有”することは、大きな意味があるのではないか?
という2点です。

私が専門にする緑内障を例にとってご説明しましょう。

不安なく、共に乗り越えるために。誰も置いてきぼりにしないをモットーに。

失明原因の第一位

緑内障は、徐々に視野欠損(視界の一部がぼやけたり曇ったりする)が進み、最終的に失明に至ることもある疾患です。
現在日本において失明原因*の第一位となっており、日本人において40歳以上のなんと5%が罹患していると言われています。
“眼圧(眼の内圧)”を下げることが唯一の進行予防であり、初期段階では目薬の点眼による介入が標準的です。 緑内障のやっかいなところは、かなり進行するまで自覚症状に乏しく、実は見えづらい所があることに患者自身が初期段階では気づけないことです。
その為、別の病気で眼科通院中に偶然発見されるか、人間ドックや健康診断等で偶然発見されるかして初めて診断がつくことが多いのです。

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こうした緑内障の特性上、次のような事態がよく生じます。
「何も症状がないのに目薬をするように言われた」
「目薬が効いているのかわからない」
「効いているのかわからないのに通院するのは面倒だ」
結果、途中通院を自己中断されてしまう患者も多く、5年10年と月日が流れる中でひっそりと緑内障が進行し、
「最近なんだか見えづらい部分がある気がする」
と自覚した時にはすでにかなり緑内障が進行してしまっているということになります。

まさしく、“情報格差”により生じた悲劇と言えるのはないでしょうか。


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“情報格差”を埋め、“情報共有”を図ることの重要性

先ほどの悲劇、どうすれば防ぐことができたでしょうか?
我々が提案するのは、
①患者と医師間の“情報格差”を埋める=緑内障について正しく知って備えていただく為に、医師が適切に情報を伝える
②患者と家族の“情報共有”を図る=患者へ伝えるだけでなく(希望者へは)家族へも病状を共有することで、家庭内でも受診継続を促していただく
この2つです。
①は(本来あるべき姿として)当たり前として、②はこれまでに無い取り組みです。
緑内障に限らず、病気について共に理解し寄り添ってくれる家族は患者自身にとって非常に心強く、勇気づけられる大事な存在です。

我々が今回のプロジェクトで特に行いたいのは、
①混雑する外来で、医師が効率よく緑内障について説明し、患者にとって理解しやすい資料を作成する
②患者と家族が適切に緑内障について情報共有を図ることができるスマートフォン上でのアプリケーションを作成する
の2点です。

 自身が専門とする眼科疾患において情報格差を埋めること・情報共有を促進させることの確認(Proof of Concept)をし、先々対象疾患を広げてゆきたいと思います。医療者側と患者側の大きな情報格差が、病気についての理解を難しくし、さらに少子高齢化・核家族化が高度に進んだ現代日本社会においては物理的な家族間の距離の問題が、病気の理解、さらには家族内での“情報共有”を困難にしています。コロナウイルスが落ち着いたとしても、今後解決すべき非常に大きな社会問題なのです。プロジェクトとして、最初は小さな「種火」のような試みかもしれませんが、社会的意義は非常に大きく、これから先の世の中において一人でも悲しい思いをする患者・患者家族を減らす仕組みとして「大炎」となって広く普及するような、「病状説明の未来のあたりまえ」を創り出したいと考えています。是非、皆様のお力添えをよろしくお願いいたします。

沼尚吾

沼尚吾

医学研究科 眼科学教室
専門: 眼科一般、黄斑、網膜変性、ゲノム
所属学会 日本眼科学会、日本眼科医会、
Association for Research in Vision and Ophthalmology

経歴
医師、医学博士、眼科専門医
専門・研究:遺伝性網膜疾患、緑内障

2013年京都大学医学部 卒業
2013年京都大学医学部附属病院 初期研修医
2015年京都大学医学部附属病院 眼科 後期研修医
2016年大津赤十字病院 眼科
2020年日本学術振興会特別研究員 DC2
2021年京都大学大学院医学研究科 医学専攻 博士課程修了
2021年京都大学医学部附属病院 眼科 医員
2021年京都大学医学部附属病院 眼科 助教

経歴
医師、麻酔科専門医
専門:心臓麻酔
研究:医療ビッグデータ解析

2013年京都大学医学部 卒業
2013年静岡県立総合病院 初期研修医、UCLA Olieve-view Medical center
2014年京都大学付属病院 初期研修医
2015年兵庫県立県立尼崎総合医療センター麻酔・集中治療
2017年兵庫県立姫路循環器病センター
2018年兵庫県立淡路医療センター
2019年常勤のまま京都大学大学院医療経済学分野博士後期課程進学(社会人特別枠)

【研究予定期間】
2021年2月1日~2021年8月31日(以降も研究継続予定)

【研究場所】
京都大学医学部付属病院眼科(および協力いただける診療科、協力いただける関連病院/診療所)

【研究体制】
応募者である眼科 助教 沼尚吾および、医療経済学 博士課程大学院生 奥野琢也

集合写真

推薦メッセージ

京都大学大学院医学研究科 眼科学 教授 辻川 明孝

 患者さんへの病気の説明はなかなか難しいものです。不安を抱えている患者さん自身が、診察時間中に医師や看護師から受けた説明だけでは、不安が解消されないことはよくあることです。患者さんが病気について充分に理解し、ご家族とも十分に情報を共有できると、医療者との互いの信頼関係の構築につながり、安心して治療へ取り組むことができるようになります。これは眼科に限らず、あらゆる診療科で言えることだと思います。
 この課題にコロナウイルス禍だからこそ取り組みたいと、当教室から、若手研究者である沼先生が名乗りを上げて活動を始めました。 学内でも協力関係を築いてきております。皆様のお力添えを是非よろしくお願いいたします。

税法上の優遇措置が適用されます

本プロジェクトへの寄付後、京都大学より送られてくる領収書を控除証明書として確定申告書に添付し、所轄税務署へご提出ください。領収書の日付は、寄付申込日ではなく、寄付をされた翌月末の日付となります。

詳細はこちら

※2021年6月2日 研究詳細の情報を更新しました。

お知らせを確認するためにはSecurite Academiaへのログインが必要です。

2021.08.31 東京都 先日の公開講座では、工夫を凝らされたパワーポイントでわかりやすいプレゼンテーションをありがとうございました。緑内障と診断された家族がおりますが、まだ全く自覚症状のない段階です。まさに今、情報格差によるリスクを自覚せねばならないと気を引き締めました。視覚に訴える情報が増え続けていて、目は疲弊するばかりです。ぜひ、人生100年時代に眼の健康寿命をのばすアイデアを、これから沢山編み出し、ご共有いただければと思います。研究の進展を期待しています。
2021.08.26 京都府 すでにコロナウイルス感染が拡大して2年になろうというのに、患者さんや家族への病状説明を十分できないこの状態をコロナ禍のせいにしているのは、医療者として怠慢だと思う。
2021.08.18 兵庫県 科は異なりますが同業者です。 このような取り組みが周知され、よりよい医療システムが整備されますように。
2021.08.03 栃木県 私事でございますが、 母が目の病気から痴呆症を患って亡くなりましたので 少しでもそのような人をなくしたいと思い 微々たる寄付ですが 頑張ってください  偉そうに申し訳ありません
2021.06.19 愛知県 みんなが元気で明るい世の中を作ってください! ものすごく期待してます。
2021.06.17 京都府 素晴らしい取り組みですね。 応援しています。頑張って下さい。
2021.06.06 東京都 Contera株式会社 https://www.contrea.jp/ というベンチャー企業 が患者説明アプリを提供していますので、ご検討くださいませ。尚、小生は同社と関係がありませんし、貴方のニーズとマッチングしているかも不明で、あくまでご参考です。
2021.04.28 東京都 オンライン診療(メドレーなど)、テレビ会議アプリ(ZoomとかTeams)、電話会議機器などは簡単な機器があればできる筈です。患者の同意書フォームは設定すれば良いし、かかった費用は、健康保険が使えないなら、自由診療扱で患者に請求すれば良いかと思います。ハードルが何か教えて戴ければ、一緒に考えます。是非とも解決くださいませ。
2021.02.09 卒業生です。応援しています。
2021.02.08 アンケートの結果など興味があります。

応援コメント

2021.08.31 東京都
先日の公開講座では、工夫を凝らされたパワーポイントでわかりやすいプレゼンテーションをありがとうございました。緑内障と診断された家族がおりますが、まだ全く自覚症状のない段階です。まさに今、情報格差によるリスクを自覚せねばならないと気を引き締めました。視覚に訴える情報が増え続けていて、目は疲弊するばかりです。ぜひ、人生100年時代に眼の健康寿命をのばすアイデアを、これから沢山編み出し、ご共有いただければと思います。研究の進展を期待しています。
2021.08.26 京都府
すでにコロナウイルス感染が拡大して2年になろうというのに、患者さんや家族への病状説明を十分できないこの状態をコロナ禍のせいにしているのは、医療者として怠慢だと思う。
2021.08.18 兵庫県
科は異なりますが同業者です。 このような取り組みが周知され、よりよい医療システムが整備されますように。

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