人間の知を拡張させるゲームAIの研究開発

人間とAIの協調による高みへ
国立大学法人電気通信大学 エンターテイメントと認知科学研究ステーション
集まっている金額
¥1,003,000
参加人数
60人

電気通信大学の「エンターテイメントと認知科学研究ステーション」は、2006年の設立以来、「新しいエンターテイメント技術の創出」「エンターテイメントの認知・生体データの計測」「エンターテイメントと社会の相互作用」の三本柱を研究テーマに掲げ、学内外の研究者をつないで新たな共同研究を生み出し、相互に連携しあって、教育研究活動の場を提供し、多くの優秀な人材を育成しています。

当研究ステーションでは、コンピュータ囲碁をはじめとして様々な最先端のゲームAIの研究を行ってきましたが、近年特に力を入れているのが「ゲームAIを用いた人間の知の拡張」という研究です。
ゲームAIは人間の知を超えるようになりましたが、一方で、ゲームAIと人間の思考過程の間には大きな乖離があることもわかってきており、人間の認知様式に合った形でAIの技術を提示し、人間の学習意欲に訴える学習支援システムの提案が必要であると言えます。
当研究ステーションはそうした人間の認知とAIの思考を結びつける新たな研究に取り組んでいます。

本プロジェクトでは、コンピュータ囲碁を中心としたゲームAI技術を用いて、人間の知を拡張し、未だ到達し得ない新たな境地へ導く技術を切り拓いていきます。

このゲームAIに関する教育や研究を推し進めるためのテストベッドとして、「UEC杯コンピュータ囲碁大会」をはじめとするゲームAIの大会を絶やすことなく開催することは非常に大きな意義を持つものと考えます。これまでも、チェス、将棋、囲碁などのメジャーなゲームを題材に人工知能の研究は進んできました。ベースとなるゲームAIの技術を支える上で、本学が2006年より続けてきた「UEC杯コンピュータ囲碁大会」は先駆的ゲームAI技術を主導してきました。

十分な予算の下でこの大会を安定的に運営することで、技術交流を更に活発にし、技術の進歩を促進し、この分野に関心を持つ研究開発者を増やすことが可能となり、当該分野の研究に大きく寄与するものと考えます。

当ステーションが研究を進めるゲームAIテクノロジーは、人間の能力を高めるために役立つだけでなく、私たちの生活にエンターテイメントと豊かさを与える可能性を秘めております。

皆様にはどうか本プロジェクトの趣旨に是非ともご賛同いただき、ご支援をお願いいたします。


≪日本棋院との提携≫

電気通信大学は、公益財団法人日本棋院と2012年に「コンピュータ囲碁の発展」に関わる提携を結び、また、2017年には「プロ棋士を含む人間プレイヤとコンピュータ囲碁を結ぶ新しい技術の創出と利用」に関わる提携を結んでいます。
これらの提携を機に、当研究ステーションでは、2014年からHCCL(Human Computer Cooperative Learning)研究会を立ち上げ、プロ棋士とコンピュータ囲碁開発者を結ぶ研究会を年4回開催しています。ここでは、コンピュータ囲碁に興味を持つプロ棋士と国内のコンピュータ囲碁開発者が自由に意見交換をする場を提供しており、プロ棋士のコンピュータ囲碁への理解の架け橋になっています。
コンピュータ囲碁の技術を囲碁界に広める足場は整っています。本プロジェクトを進めて、日本囲碁界全体の棋力向上に少しでも貢献し、日本囲碁界の復権の一助になる技術を提供していきたいと考えています。


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▲伊藤毅志ステーション長(左)と日本棋院の柳時熏常務理事(右)
本プロジェクトへの協力を改めてお願いしました。

 

募集期間と使途

【目標金額】
3,000,000円

【募集期間】
2021年10月21日〜2022年2月28日

【基金の使途】

ご寄附いただいた資金は、本プロジェクトを推進するための以下の3つに活用させていただきます。

 1.最先端ゲームAIの研究開発のための資金
 2.UEC杯コンピュータ囲碁大会継続運営のための資金
 3.ゲームAIに関わる関連技術の講習会、勉強会の運営のための資金

UEC杯コンピュータ囲碁大会の運営のためには、解説等ご協力いただくプロ棋士の方への謝礼、パンフレット、案内表示、看板等の印刷費、HPの拡充のための費用、参加者への案内などの全体業務を行う事務経費、会場設営やオンライン中継などの当日の通信対戦等の運営のための人件費、賞金・賞状の費用やその他の様々な消耗品費など、最低でも200万円程度の経費がかかると試算しています。
さらに、海外から有力プログラムを招聘したり、参加者を増やしていくための講習会や勉強会を開催したりして、より充実させたものにしていくためにかかる経費を含め、目標金額を300万円と設定させていただきました。目標を超えた大きな金額が集まれば、この分野の研究において得られた成果について、一般向けの講演会などを開催して公開していくことも考えています。
新型コロナウイルスの感染状況によっては、オンライン開催になることも想定されます。その場合、大会運営にかかる経費が対面開催時よりも縮小され、寄附金に残額が生じた際は、繰り越しの上、来年度以降も続く大会の益々の安定した運営のために活用させていただきます。

 

最先端ゲームAIの研究開発

人に理解しやすいAIの可視化技術

ゲームをプレイするAIの技術は劇的に進化し、人間を超える域に達するものも開発されています。このテクノロジーによって、様々な分野のトップレベルのプレイヤの能力が向上していることは知られています。

例えば、近年、囲碁や将棋のトッププロ棋士のレベルが飛躍的に向上しているとことが指摘されており、近年の調査研究により実際に棋力が向上していることが数値的にも示されるようになってきています。

将棋や囲碁のような思考ゲームに留まらず、様々なゲームやスポーツなどにITやAI技術が導入され、人間の能力は今まさに大きく拡張されてきています。同時に、テレビなどの囲碁や将棋の解説でもこのテクノロジーが用いられ、トップレベルのプレイヤだけでなく初心者や一般プレイヤにとっても身近な技術になり、新しいファン層の獲得にも貢献しています。

しかしながら、人間を超えるAIは人間にとって必ずしも理解しやすいものではありません。

例えば、人間を超える囲碁AIや将棋AIの一手は、人間の感覚とはかけ離れている場合が多いです。これらのAIの思考を人間に理解しやすい形に変換し、「見える化」することで人間の知はさらに広がる可能性を秘めています。また、AIが人間の認知特性に寄り添った学習支援を行うことで、効率よく人間の能力を高めることができます。

本プロジェクトでは、賢くなったAIを用いた人間の能力拡張手法の研究を、AIと認知科学の視点から深めていきます。

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▲DNNの遮蔽を用いた可視化技術の例(色の濃い部分が局面で重要な部分)

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▲カーリングAI支援


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▲囲碁用語可視化システム

 
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▲高度コミュニケーション

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▲接待将棋AI

UEC杯囲碁コンピュータ大会

世界最先端のテクノロジーが研鑽し合うテストベッド

ゲームを題材としたAI研究の利点の一つに技術の進歩が勝敗という形で明確に現れるという点があります。そのため、その分野を発展させるためには大会を行い、優劣をはっきりさせることが重要な意味を持つことは歴史も証明しています。チェスも将棋もその他のゲームもAI同士を競わせる大会が行われ、技術が進歩し、発展しています。

とりわけ囲碁は、プロプレイヤもいるようなプレイ人口の多い二人完全情報確定ゼロ和ゲームの中で最も複雑であることが知られており、AIは人間を超えた今も年々進化を続けています。強くするための技術は、AIにとって重要な技術であることが多く、そのため人間の知を超えた現在でも、様々な工夫を行い技術革新が続いています。

UEC杯コンピュータ囲碁大会は、このような、その時代のAIの技術水準を測るバロメーターとしての極めて重要な役割を果たしてきており、今後も果たし続けます。

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▲UEC杯囲碁コンピュータ大会の様子

<世界における日本の囲碁界>

囲碁の始まりは4000年ほど前の中国と言われ、囲碁盤は宇宙を、石は星を表しているとされ、占いや天文の暦などに使われたと言われています。日本には早くから伝えられたと言われており、既に701年の大宝律令の中にも僧尼令の中に双六や賭博は禁止するが「碁琴」は禁じないとの文言が出ています。

安土桃山時代には、織田信長、豊臣秀吉らが将棋とともに囲碁を好み、囲碁の強い者を全国から集めて御前試合をするようになりました。さらに江戸時代に入りますと、家元制(幕府お抱えの公認のプロ制度のようなもの)が導入されました。当時圧倒的な強さを誇った本因坊算砂は初代の家元となります。この家元制のもとで、囲碁の研究が進んだと言われています。

江戸幕府が終焉し明治時代になると、幕府の後ろ盾がなくなり、日本の囲碁は低迷期に入りますが、その後新聞の文化欄で囲碁や将棋が載るようになり、徐々に職業としてのプロ棋士の土台が生まれ始めます。

大正時代に日本棋院が創立され、昭和に入ると、プロ棋士界は人数もレベルも上がりました。戦後になると、学習指導要領に取り入れられ、クラブ活動としての囲碁将棋が小中学校で行われるようになり、囲碁将棋が一気に普及することになりました。

1980年代になり、プロ棋士による国際棋戦が始まると、日本の囲碁界は世界の中心となり、1990年代の半ば頃まで、世界の囲碁界をリードし続けることになります。
ところが、1992年に韓国の李昌鎬が16歳の若さで世界戦の優勝を飾ったことで、韓国で囲碁ブームが起こるようになりました。加えて、中国では国家的な政策として囲碁のエリート教育を始めるようになると、日本は徐々にトップの座を守れなくなり始めます。

2000年代に入ると、すっかり中国と韓国が世界のトップレベルの双璧となり、残念ながら我が日本は両国の後塵を拝するようになってしまいました。

この現状を打破して、日本の囲碁界の実力を世界水準に引き上げるために、AIの活用が今まさに求められています。

<UEC杯コンピュータ囲碁大会について>

当研究ステーションでは、いち早く囲碁の分野に注目し、2007年よりUEC杯コンピュータ囲碁大会を開催してきました。

囲碁は、将棋や他のゲームと異なり、局面の評価が極端に難しいゲームと言われてきました。これは、人が囲碁を学ぶときにも感じることですが、石一つ一つには意味がなく、石が連なることで生まれる意味をどうやって理解したら良いのかが難しいということです。

ゲームをプレイするAIを作る上では、この「局面評価」が非常に重要な意味を持ちます。コンピュータ囲碁の発展の歴史は、この「局面評価」の歴史と言っても過言では有りません。人間のトッププレイヤであるプロ棋士は、対局や囲碁の局面に関する評価に関する膨大な経験から、局面評価方法を感覚的に学習し、高度な局面評価能力である「大局観」を身につけます。プロ棋士はこの卓越した「大局観」を武器に、高度なプレイを実現しているのです。

囲碁AIがこのような局面評価を実現するために、2つの大きなブレークスルーがありました。

一つ目は、2006年頃に現れたモンテカルロ木探索の手法です。この手法では、プレイアウトと呼ばれる膨大な自己対戦を行い、その勝敗結果から勝率を求めることで、局面評価を避けるという手法です。この手法は画期的で、2005年頃までアマチュア級位者レベルだったコンピュータ囲碁を一気にアマチュア有段者~高段者レベルに押し上げました。

もう一つは、2016年頃に現れたAlphaGoに代表されるディープニューラルネットワークを用いた機械学習の手法です。この手法では、非常に多くのGPUを積んだハードウェア上で高度に多層化したニューラルネットワークを用いて、膨大なトッププレイヤの棋譜データを学習させることによって人間のような高度な直観と局面評価を獲得することに成功しました。この技術の出現によって、アマチュアトップレベルから人間トップを超えるレベルに一気に引き上げられました。

UEC杯の歴史は、この2つの技術の歴史とシンクロしています。

第1回UEC杯が行われたのは、ちょうどモンテカルロ木探索の技術が現れた翌年でした。当時この技術で世界をリードしていたフランスの“Crazy Stone”(第1回優勝)と“MoGo”(第1回3位)を招待し、大変大きな注目を集めました。

本大会は、当初は、大会の趣旨に賛同する研究者や開発者、囲碁研究を行う学生らのボランティアによって運営されていました。
その後、地道な大会の運営が徐々に認められ、第6~7回大会には東進ハイスクール、第7~10回には囲碁・将棋チャンネルの協賛をそれぞれ得て、世界的にも最大規模の大会に成長してきました。
第10回UEC杯(2017年3月)は、AlphaGoが登場した後に開かれた大会で、世界の6つの国と地域から32チームを集めた大きな大会に進化しました。

また、2012年に電気通信大学が日本棋院とコンピュータ囲碁発展に関わる提携を結んだことを機に、2013年から5年間に渡って「電聖戦」というプロ棋士にコンピュータ囲碁が置碁で挑戦するイベントをUEC杯と併行して続け、2017年に行われた第5回電聖戦では、第10回UEC杯で優勝した“絶芸”と準優勝した“DeepZenGo”が一力遼竜星に挑戦し、人間のトップを超えるという一つの目的を遂げました。

UEC杯は、その後、囲碁将棋チャンネルの主催による「AI竜星戦」という形に変えて2年間開催した後、再び2019年より本学主催のUEC杯として復活し、現在に至っています。

<UEC杯コンピュータ囲碁大会の意義>

ゲームAIの研究の歴史を振り返ると、人間のトップを超えると研究や開発が下火になるのが一つの流れでした。しかし、囲碁のお隣の将棋のAIを見てみると、世界コンピュータ将棋選手権は人間を超えたと言われる2016年以降も大会参加者は減ることはなく年々増えており、毎年新しい技術が創出されて、大会は活性化しています。また、コンピュータ将棋の発展とともに、藤井聡太三冠らトッププロ棋士もハイスペックのパソコンを導入し、自宅で将棋の研究を行える環境が整い、人間のプレイヤの棋力は確実に上昇しています。
囲碁界においても、プロ棋士がコンピュータ囲碁を研究に取り入れ、新しい感覚の棋譜が増えてきており、着実にレベルアップが進んでいます。

AlphaGoの後には、MuZeroなどのプロ棋士の棋譜を参考にせず、ゼロから学ぶコンピュータ囲碁の開発技術も公開されるようになり、この分野もまた活性化してきています。開発者にとっても、クラウドのハードウエアリソースが比較的安価になり、機械学習のライブラリも充実するなどの開発環境の変化により、コンピュータ囲碁の開発の敷居自体も下がってきています。
何より、将棋やチェスに比べて格段に探索範囲の広い囲碁は、人間トップを超えてからの伸びしろが非常に広い分野であると言えます。研究が進むことで、人間だけでは到達し得なかった新しい定石や感覚の手が発見される可能性を大いに秘めています。この人智を超える高みを目指すテーマとして、「囲碁」は最適なゲームであると考えます。

人間を超えるAIはまた、人間を豊かにするものでなくてはなりません。
近年、様々なAI技術が人間を超えるようになってきており、「2045年問題」の負の側面として言われている人間の仕事を奪う等の問題が叫ばれていますが、人間と協調し、お互いに高めていくパートナーとしてのAI技術を考える上で、一足先に人間を超えた囲碁AIと人間の協調を考えていくことはこの問題のテストベッドとして重要な役割を果たすと考えています。
本プロジェクトにおける新たな研究を推し進めるためにも、UEC杯コンピュータ囲碁大会を継続する意義は非常に高いと考えています。

<ゲームAI技術のさらなる広がり>

本プロジェクトの応用範囲は、コンピュータ囲碁AIの分野に限定したものではないと考えています。広い意味でのゲームAIの研究は、まだ次の展開が控えています。囲碁は、二人完全情報確定ゲーム(二人でプレイする、お互いのルール上選べる手が見えている、不確定要素のないゲーム)の中で最も難しいゲームの一つと考えられており、その研究の意義は深いと思います。
しかし、私達人間が直面する実際の問題は、多くの人間が関連する、相手の手の内がわからない、不確定要素のあるような問題です。このような複雑な問題を考える上で、ゲームAIの対象とする研究範囲も、近年、多人数ゲームや不完全情報ゲーム、不確定ゲームへと広がりを見せています。
例えば、「人狼」のようなパーティーゲームは、多人数の不完全情報ゲームの代表です。このような複雑な状況下で人間がどのように考えて意思決定をしているのかということは大変興味深い研究テーマであり、まだわかっていないことが多い分野です。「人狼」を題材とした認知科学や人工知能の研究は近年注目を集めています。また、氷上のチェスとも呼ばれる競技である「カーリング」は、刻々と変化する氷の状況を読み合って、完璧なショットができない場合を想定した戦略を競うゲームです。このような不確定状況下での最適戦略に関する研究も未開拓の分野の一つです。

電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーションは、いち早くこのような複雑なゲーム課題に着目して挑み始めています。そして、そのような新しいゲームAIを競う場として、GAT(Game AI Tournament)というイベントを2016年から開催しています。これらのゲームAI大会からも新しい技術が生まれ始めており、情報処理学会ゲーム情報学研究会と連携した大会に発展しています。この大会に参加した学生や参加者の中からも、多くの高度な情報処理技術を持つ者が育ってきています。しかし、この大会も十分な資金が無く、非常に厳しい中での運営を強いられております。

今回の寄附募集は、まず、「UEC杯コンピュータ囲碁大会」を中心とした内容になっていますが、将来的には、このファンディングを活用することで本プロジェクトを振興し、様々なゲームAIの総合的な発展拠点を築き、その技術にもとづいて人間の知の発展に寄与する研究や教育に活かしていきたいと考えています。どうか、本プロジェクトの趣旨をご理解いただいて、継続的な支援を賜わりますよう、お願い申し上げます。

【関連HP】
電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション
UEC杯コンピュータ囲碁大会

 

研究体制

代表研究者

伊藤 毅志

電気通信大学 情報理工学研究科
准教授
ゲーム情報学、認知科学

経歴

1994年3月 名古屋大学大学院工学研究科情報工学専攻博士課程修了(工学博士)
1994年4月 電気通信大学電気通信学部情報工学科 助手
2005年4月 デジタルハリウッド大学デジタルコミュニケーション学部 客員教授
2006年6月 電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション 代表
2007年4月 電気通信大学電気通信学部情報工学科 助教
2010年4月 電気通信大学情報理工学研究科 助教
2016年7月 電気通信大学人工知能先端研究センター 兼務
2018年10月 電気通信大学情報理工学研究科 准教授

研究歴

ゲームを題材とした認知科学、人工知能研究、特に人と機械の円滑なコミュニケーション、学習支援システムの研究を精力的に行う。
情報処理学会2010年に開催された「あから2010」プロジェクトの合議アルゴリズム提唱、及び推進。著書に「先を読む頭脳」(新潮社)ほか。

受賞歴

2005年 情報処理学会山下記念研究賞受賞、2010年 文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門受賞、2011年 CEDEC AWARDSプログラミング・開発環境部門優秀賞、2018年 CEDEC AWARS著述賞受賞、ほか。

研究メンバー

松原 仁

東京大学 次世代知能研究センター
教授
人工知能一般、ゲーム情報学、エンタテインメントコンピューティング、観光情報学など

経歴

1986年3月 東京大学大学院工学系研究科情報工学専攻博士課程修了(工学博士)
1986年4月 通商産業省工業技術院電子技術総合研究所(現産業技術総合研究所)入所
2000年4月 公立はこだて未来大学システム情報学部教授
2001年4月-2005年3月 情報処理学会ゲーム情報学研究会主査
2008年6月-2014年6月 観光情報学会会長
2014年6月-2016年6月 人工知能学会会長
2016年4月 公立はこだて未来大学副理事長
2020年4月 東京大学次世代知能科学研究センター教授

研究歴

人工知能一般、ゲーム情報学、エンタテインメントコンピューティング、観光情報学、社会実装などの研究に従事。著書に「将棋とコンピュータ」(共立出版)、「鉄腕アトムは実現できるか」(河出書房新社)、「ロボットの情報学」(NTT出版)、「先を読む頭脳」(新潮社)、「AIに心は宿るのか」(集英社インターナショナル)ほか。

受賞歴

1988年 人工知能学会論文賞、1990年 日本認知科学会奨励賞、1992年 日本認知科学会論文賞、1994年 日本認知科学会優秀論文賞、2007年 第7回(社)計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会優秀講演賞、2009年 エンタテインメントコンピューティング2009優秀論文賞、2010年 文部科学省科学技術賞(理解増進部門)、2012年 社団法人 情報処理学会 フェロー、2017年 社団法人人工知能学会功績賞、2020年 函館市文化賞、2020年 北海道新聞賞、2021年 人工知能学会フェロー。

保木 邦仁

電気通信大学 情報理工学研究科
准教授
ゲーム情報学、人工知能、機械学習

経歴

2000年4月 東北大学大学院理学研究科 日本学術振興会特別研究員(DC1)
2003年4月 東北大学大学院理学研究科化学専攻博士後期課程修了(博士、理学)
2003年5月 トロント大学化学科 博士研究員
2006年6月 東北大学大学院理学研究科 研究支援者
2007年4月 東北大学大学院理学研究科 助教
2009年4月 東北大学高等教育開発推進センター 助教
2010年8月 電気通信大学先端領域教育研究センター 特任助教
2015年4月 電気通信大学情報理工学研究科 准教授

研究歴

コンピュータ将棋プログラム Bonanza の開発がきっかけとなり、ゲーム人工知能領域における活動が本格的に始動。同領域において、人工知能、機械学習、ヒューリスティック探索の応用技術を研究。著書に「ゲーム情報学概論-ゲームが切り拓く人工知能-」(コロナ社、共同執筆)、「ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか」(角川書店)ほか。

受賞歴

2020年第1回世界将棋AI電竜戦独創賞、2018年 CEDEC AWARDS 2018 特別賞、2015年長尾真記念特別賞、2014年 ICGA Journal Award などを受賞。2006年、2013年世界コンピュータ将棋選手権優勝。

池田 心

北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科
教授
ゲーム情報学、機械学習、人を楽しませる・学習支援するゲームAI

経歴

1999年3月 東京大学理学部数学科卒
2000年9月 東京工業大学総合理工学研究科知能システム専攻修士課程修了
2003年3月 東京工業大学総合理工学研究科知能システム専攻博士課程修了 博士(工学)
2003年4月 京都大学学術情報メディアセンター 助手 (2007年 同助教)
2010年1月 北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科 准教授
2021年4月 北陸先端科学技術大学院大学先端科学技術研究科 教授

研究歴

1999年より、遺伝的アルゴリズム、機械学習を用いたエージェントシミュレーションやシステム制御問題に取り組む。2010年より、ゲーム情報学の研究を開始。強いだけでなく、人間らしい「楽しませる・教える」ゲームAIの研究を進めている。

受賞歴

1993年国際数学オリンピック銅メダル、2011年 Advances in Computer Games Best Paper Award、2014年 CGFオープン19路盤部門優勝、など。

中村 貞吾

九州工業大学 知能情報工学研究科
准教授
自然言語処理、及びゲーム情報学

経歴

1987年3月 九州大学大学院 工学研究科 電子工学専攻 博士後期課程 単位取得満期退学
1987年4月 九州大学 工学部 電子工学科 助手
1990年3月 工学博士 (九州大学)
1990年6月 九州大学 工学部 情報工学科 助手
1992年10月 九州工業大学 情報工学部 知能情報工学科 講師
2011年2月 九州工業大学 大学院情報工学研究院 知能情報工学研究系 准教授

研究歴

自然言語処理,および,ゲーム情報学の研究に従事. 2001年4月より1年間,U.C.Berkeley の Berlekamp 教授の下で組合せゲーム理論について学び,その後は,組合せゲーム理論を用いた囲碁局面解析の研究を精力的に行なう.

桝井 文人

北見工業大学 工学部情報通信系 
教授、北見工業大学冬季スポーツ科学研究推進センター長
自然言語処理、スポーツ支援に関する研究、教育工学、観光情報学

経歴

1990年3月 岡山大学理学部地学科(現地球科学科)卒業
1990年4月 沖電気工業 入社
2000年4月 三重大学工学部情報工学科 助手
2006年6月 北海道大学大学院工学研究科 論文博士(博士(工学))
2009年4月 北見工業大学工学部 准教授
2018年4月 北見工業大学冬季スポーツ科学研究推進センター長
2018年10月 北見工業大学工学部情報通信系 教授
この間、国立情報学研究所共同研究員、北海道大学大学院情報科学研究科内地研究員など。

研究歴

自然言語処理、観光情報学、教育工学、スポーツ支援に関する研究に従事。2015年よりカーリング戦術支援を目的とした実証型研究プロジェクト「カーリングを科学する」研究プロジェクトを推進中。 著書に「言語処理学事典(5-5比喩解析)」(共立出版)、「Automatic Cyberbullyibg Detection: Emerging Research and Opportunities」(Information Science Reference)ほか。

受賞歴

2014年観光情報学会全国大会優秀賞、2018年情報処理学会自然言語処理研究会優秀賞など。

山本雅人

北海道大学 大学院情報科学研究院
教授
知能情報学、人工知能、ヒューマンインターフェース

経歴

1996年 北海道大学大学院工学研究科博士後期課程修了.博士(工学).
1997年 北海道大学大学院工学研究科助手
2000年 北海道大学大学院工学研究科助教授(2004年より情報科学研究科助教授)
2007年 北海道大学大学院情報科学研究科准教授
2012年 北海道大学大学院情報科学研究科教授
その間,科学技術振興機構(JST)さきがけ研究員,米国Duke大学客員研究員,を兼任
2019年 北海道大学大学院情報科学研究院教授(組織変更,現職)

研究歴

人工知能/人工生命,組合せ最適化,ゲーム情報学,などの研究に従事.
マルチエージェント,メタヒューリスティクス,分子コンピューティングなどに関する著書.

受賞歴

1996年電気関係学会北海道支部連合大会「若手講演者賞」,他に計測自動制御学会システムインテグレーション部門講演会優秀講演賞多数,情報処理北海道シンポジウム学術研究賞多数,など

棟方 渚

京都産業大学 情報理工学部
准教授
エンタテインメントコンテンツ、ヒューマンコンピュータインタラクション、生体計測

経歴

2008年3月 公立はこだて未来大学大学院 博士後期課程 システム情報科学研究科 システム情報科学専攻 修了 博士(システム情報科学)
2009年4月 札幌市立大学デザイン学部デザイン学科 コンテンツデザインコース 助手
2010年4月 北海道大学大学院情報科学研究科 特任助教
2013年4月 北海道大学大学院情報科学研究科 助教
2017年4月 京都産業大学コンピュータ理工学部 准教授
2018年4月 京都産業大学情報理工学部 准教授

研究歴

エンタテインメントコンテンツをベースとしたヒューマンコンピュータインタラクション研究に従事.特にユーザの客観的物理情報(生体信号等)を反映させたロボットシステムやゲーム等のエンタテインメント性の評価や,トレーニングシステムの効果の調査など,エンタテインメント性によるユーザの行動変容に興味を持つ.

受賞歴

2015年度 HAIシンポジウム2010 Outstanding Research Award 優秀賞
2016年度 情報処理学会 北海道支部 技術研究賞
2018年度 情報処理学会エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018 ベストペーパー賞

西野 順二

電気通信大学 情報理工学研究科
助教
多次元ファジ集合とその応用、人工知能の応用技術、ゲーム情報学

経歴

1995年 東京工業大学 総合理工学研究科システム科学専攻 修士修了
1995年 東京工業大学 総合理工学研究科システム科学専攻 博士後期課程 単位取得満期退学
1995年 福井大学 工学部情報工学科 助手
1999年 福井大学 工学部システム工学科 助手
2001年 電気通信大学 電気通信学部 助手
2007年 電気通信大学 電気通信学部 助教
2010年 電気通信大学 情報理工学研究科 助教
2013年 電気通信大学 博士(工学)取得

研究歴

多次元ファジィ集合に関する研究、人工知能と応用、多人数不完全情報ゲームに関する研究などに従事。

受賞歴

2000,2001,2008年 人工知能学会ロボカップJSAI賞、2002年 日本人工知能学会研究奨励賞、2006年 天才プログラマー、2007年 情報処理学会山下記念研究賞、2010年 人工知能学会研究会優秀賞ほか。


 

税法上の優遇措置が適用されます

本プロジェクトへのご寄付後、電気通信大学よりお送りする領収書を控除証明書として確定申告書に添付し、所轄税務署へご提出ください。
領収書の日付は、寄付申込日ではなく、寄付をされた翌月末の日付となります。

本プロジェクトに関する特典の他に、電気通信大学基金の所定の特典もご用意しております。すべての特典は、併せてお贈りすることが可能です。
詳しくは電気通信大学基金のHPをご覧ください。

【特典についてのお知らせ】
第13回UEC杯コンピュータ囲碁大会は、コロナウイルスの感染拡大(まん延防止等重点措置発令中)のため、オンライン開催となりました。懇親会は中止となります。
ご理解のほど、よろしくお願いいたします。(2022年2月15日)

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2022.02.23 北海道 御宿願が成就されますよう祈念致します。
2022.02.19 新潟県  僅かですが寄附しますので、有効に活用してください。
2022.01.21 大阪府 高校で情報の授業をしている関係で、AIには強い関心があります。素晴らしい成果が出るよう期待しています!
2021.11.12 神田駿河 大会、応援しています! 囲碁AI開発は、未来のAIに必ず役に立つと考えています。 この大会を通じて、囲碁AIが日本にも広く認知されること。 エンジニアの、皆さんに興味を持ってもらうこと。 微力ながら、協力させてください!
2021.11.03 東京都 UEC杯楽しみにしております.
2021.11.03 埼玉県 サービスの継続って大変だし、学校にやってもらお(^~^)
2021.10.30 千葉県 伊藤君、頑張ってください。応援してます‼︎
2021.10.26 東京都 電子計算機学科卒業生として、応援を兼ねて寄付させて頂きます。
2021.10.26 宮崎県 九大囲碁部OBの中村君が頑張っているので、応援します
2021.10.26 東京都 コンピュータと人間の共存が必要。コンピュータの強さを人間が解明し、人間がさらに強くなることを期待します。
2021.10.25 東京都 囲碁愛好家です。電通大の今回の提案は大賛成です。日本の囲碁愛好家の増加、レベルアップを期待します。
2021.10.23 東京都 卒業生(87D)です。応援しています。
2021.10.23 東京都 微力ながら応援します!頑張ってください!
2021.10.22 神奈川県 電通大の勤勉が必ずや未来を拓く!よろしくお願いします。
2021.10.22 東京都 囲碁の可能性を世間に知らせて欲しい。
2021.10.22 横浜市南 研究を応援します。ゲームの先を見据えて人間の未来を開拓してください。
2021.10.22 愛知県 さらなるAI技術の発展に期待しています
2021.10.21 東京都 先生方の研究を応援しております。
2021.10.21 大阪府 世知辛い世の中ですが、子供たちの明るい未来への貢献を願ってやみません。
2021.10.21 東京都 古希を過ぎて、囲碁習っています。早くAIと対決できるレベルになりたいです。シニアにも楽しめるエンターテイメントの研究もお願いします。
2021.10.21 愛知県 これまでUEC杯参加者として楽しませていただきました。些少ですが寄付させていただきます。
2021.10.21 神奈川県 電通大初のクラウドファンディングを応援します。
2021.10.21 東京都 すこしでもお力になればと思います!研究頑張ってください!
2021.10.21 奈良県 一番を目指しての研究開発をお願いします。
2021.10.21 愛媛県 皆さんの活躍、応援しています。 頑張ってください。
2021.10.21 横浜市港 研究成果、楽しみにしています!
2021.10.21 宮城県 UEC杯(オフライン)を楽しみにしています。

応援コメント

2022.02.23 北海道
御宿願が成就されますよう祈念致します。
2022.02.19 新潟県
 僅かですが寄附しますので、有効に活用してください。
2022.01.21 大阪府
高校で情報の授業をしている関係で、AIには強い関心があります。素晴らしい成果が出るよう期待しています!

特典

研究ステーションの2021年度活動レポート(寄附者様限定特別編集版)

5,000円以上のご寄附をいただいた皆様に、UEC杯コンピュータ囲碁大会やその他のゲームAI大会等のイベントの様子を収めた、電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーションの2021年度活動レポート(寄附者様限定特別編集版)をデジタル配付いたします。

※2022年度にレポート完成次第の配付となります。

¥5,000
参加者とプロ棋士による懇親会へのご招待(抽選で10名様)

1万円以上のご寄附をいただいた皆様のうち、抽選で10名の方に、第13回UEC杯コンピュータ囲碁大会の参加者とプロ棋士による懇親会へご招待いたします。

※抽選は、1万円ごとに1口として行います(3万円をご寄附いただいた方は、3口分として抽選いたします)。

※コロナ禍の状況により、懇親会は中止、解説会はオンライン開催となりました。
※寄付者様には、直接メールにてご説明申し上げます。

※5,000円以上の寄附者様への特典である「研究ステーションの2021年度活動レポート(寄附者様限定特別編集版)」も併せてお贈りいたします。

¥10,000
UEC杯コンピュータ囲碁大会サポーター特典

10万円以上100万円未満のご寄附をいただいた皆様に、第13回UEC杯コンピュータ囲碁大会の「サポーター」として、以下の特典をお贈りいたします。

・大会のHPやパンフレットに「サポーター」としてご芳名を掲示しご顕彰
・【先着10名様限定】プロ棋士による解説会の特別優待席または参加者とプロ棋士による懇親会へのご招待(どちらかお選びいただけます) ・・・ 1名様分

※コロナ禍の状況により、懇親会は中止、解説会はオンライン開催となりました。
※寄付者様には、直接メールにてご説明申し上げます。

※5,000円以上の寄附者様への特典である「研究ステーションの2021年度活動レポート(寄附者様限定特別編集版)」も併せてお贈りいたします。

¥100,000
UEC杯コンピュータ囲碁大会協賛者特典

100万円以上300万円未満のご寄附をいただいた皆様に、第13回UEC杯コンピュータ囲碁大会の「協賛者」として、以下の特典をお贈りいたします。

・大会のHPやパンフレットに「協賛者」としてご芳名を掲示しご顕彰
・プロ棋士による解説会の特別優待席へのご招待 ・・・ 100万円ごとに1名様分
・参加者とプロ棋士による懇親会へのご招待 ・・・ 100万円ごとに1名様分

※コロナ禍の状況により、懇親会は中止、解説会はオンライン開催となりました。
※寄付者様には、直接メールにてご説明申し上げます。

※5,000円以上の寄附者様への特典である「研究ステーションの2021年度活動レポート(寄附者様限定特別編集版)」も併せてお贈りいたします。

¥1,000,000
UEC杯コンピュータ囲碁大会特別協賛者特典

300万円のご寄附をいただいた皆様に、第13回及び第14回UEC杯コンピュータ囲碁大会の「特別協賛者」として、以下の特典をお贈りいたします。

・大会のHPやパンフレットに「特別協賛者」としてご芳名や企業等ロゴを掲示しご顕彰
・プロ棋士による解説会の特別優待席へのご招待 ・・・ 5名様分
・参加者とプロ棋士による懇親会へのご招待 ・・・ 5名様分

※コロナ禍の状況により、懇親会は中止、解説会はオンライン開催となりました。
※寄付者様には、直接メールにてご説明申し上げます。

※5,000円以上の寄附者様への特典である「研究ステーションの2021年度活動レポート(寄附者様限定特別編集版)」も併せてお贈りいたします。

¥3,000,000

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