ゲームが拓くAI研究とその発展

コンペティションが紡ぐ技術の進化
国立大学法人電気通信大学 エンターテイメントと認知科学研究ステーション
現在 16%
集まっている金額
¥507,000
参加人数
13人
募集終了まで
62日

チェス、将棋、囲碁を題材としたゲーム研究は、人工知能研究の重要な一部を長く担ってきました。AlphaGoの登場以降、AIは多くのゲームで人間を超えるパフォーマンスを示してきましたが、近年、その欠陥が明らかになり、アマチュアでもその弱点を突くことで勝利する方法が見つかっています。深層学習を用いたAIは人間を凌駕するようになりましたが、まだ完全なものとは言い難いことが明らかになっています。ゲームの研究は、完全情報確定ゲームである囲碁や将棋から、不完全情報で不確定なゲームであるカーリングや人狼などの研究にも広がっています。ゲームを題材とした研究は、引き続きAI研究の重要なテストベッドとしての役割を果たしています。

本事業では、囲碁、将棋、カーリング、人狼などのさまざまなゲームAIを対象とした研究を促進するためのイベントを開催し、この分野の発展に貢献することを目指しています。具体的には、電気通信大学主催のUEC杯コンピュータ囲碁大会やGAT(Game AI Tournament)、そして2025年度からの囲碁を題材とした授業の展開など、この分野で活躍する人材を育成し、分野全体の活性化を実現していきます。

これまでのご寄付により、お陰様で第14~15回UEC杯コンピュータ囲碁大会、第8~9回GAT、そして2023年にはコンピュータ囲碁講習会を開催することができました。情報処理学会ゲーム情報学研究会との連携により、2023年から2024年にかけての当該分野の研究発表件数は順調に増加しています。この分野をさらに発展させ、電気通信大学をゲーム研究の中心地とするために、本プロジェクトを推進していく予定です。

 

募集期間と使途

【目標金額】
300万円

【募集期間】
2024年4月1日~2024年6月30日

【資金使途】
ご寄付いただいた資金は、本プロジェクトを推進するために主に以下の3つに活用させていただきます。

1.UEC杯コンピュータ囲碁大会継続運営のための資金
2.ゲームAIの大会の参加を促す講習会の運営資金
3.ゲームAI大会(GAT)を推進し、ゲーム情報学分野の研究、教育のための資金

UEC杯コンピュータ囲碁大会の運営のため、解説や審判でご協力いただくプロ棋士への謝礼、パンフレット、案内表示、看板等の印刷費、参加者への案内などの全体業務の補佐、会場設営やオンライン中継などの運営のための人件費、賞金・賞状などの費用、その他運営に関わる消耗品費用などに使わせて頂く予定です。
ゲームAI分野の基礎技術を普及し、本分野を発展させることを目的として、講習会を開催する予定です。コンピュータ囲碁講習会は、当研究ステーション主催で2015年、2023年に開催してきました。特に2023年に開催した「新コンピュータ囲碁講習会」では、AlphaGoに代表される深層学習を用いた手法を開発初心者向けに9路盤囲碁の開発環境を整えることで、多くの若手開発者が9路盤を中心に開発を進めることができました。2024年3月に開催されたGAT2024の9路盤囲碁AI大会では、多くの新規開発者が参加し、活躍しました。
今回もご寄付が集まれば、さらに19路盤の囲碁への道筋を示す発展的なコンピュータ囲碁講習会を開催し、さらなる技術向上を目指していきたいと考えています。2024年7月に開催を予定しているUEC杯コンピュータ囲碁大会、2025年3月に開催を予定しているGATを継続的に開催していくためにも本基金は大切に使わせていただく予定です。


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△第15回UEC杯コンピュータ囲碁大会の様子
左:大橋拓文七段、中:Rémi Coulom氏(Crazy Stone)、右:Remi氏の同伴者


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△第15回UEC杯コンピュータ囲碁大会の様子
2日目の先後をニギリで決めているところ、左:松崎健介氏(EvoGo)、中:審判長中村貞吾氏、右:吉枝悟氏(Engawa)

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△第15回UEC杯コンピュータ囲碁大会優勝カップ

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△GAT2024ガイスター大会の様子

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△GAT2024デジタルカーリング大会の様子

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△GAT2024ミニ四駆AI大会の様子

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△9路盤囲碁講習会の様子

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△9路盤囲碁講習会ミニ大会の様子
 

日本棋院との提携に基づく授業の展開

電気通信大学は、公益財団法人日本棋院と2012年に「コンピュータ囲碁の発展」に関わる提携を結び、また、2017年には「プロ棋士を含む人間プレイヤとコンピュータ囲碁を結ぶ新しい技術の創出と利用」に関わる提携を結んでいます。さらに、2022年には、この提携を5年間延長し、今後も益々、電気通信大学のAI技術と日本棋院の持つ専門的知識を融合していくことを確認しました。
提携を機に、当研究ステーションでは、2014年からHCCL(Human Computer Cooperative Learning)研究会を立ち上げ、プロ棋士とコンピュータ囲碁開発者を結ぶ研究会を年に4回開催しています。コロナ下でもオンラインでプロ棋士と開発者が自由に意見交換をする場を提供し続けてきました。
また、提携の中で懸案となっていた「囲碁を題材とした授業」の展開についても、2025年度を目処に開催に向けて準備をしていきたいと考えています。これまでも、「情報工学工房」と呼ばれる情報系の学部の授業として、囲碁AIを題材としたものを展開してきましたが、いよいよ2025年から「囲碁」という深遠なゲーム自体を学び、囲碁のゲーム情報学の中でも立ち位置を学ぶ新しい授業科目「(仮)囲碁と情報学」を展開していく予定です。その準備段階として、プロ棋士をお招きした模擬授業も開催していきたいと考えています。
本プロジェクトを進めて、日本囲碁界全体の棋力向上、普及推進に少しでも貢献し、ゲームを題材とした研究の推進に寄与していきたいと考えています。


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△日本棋院と電気通信大学によるコンピュータ囲碁プログラムの進化、開発に関する提携調印式の様子(2022年7月日本棋院にて)

 

研究体制

代表研究者

伊藤 毅志

電気通信大学 情報理工学研究科
教授
ゲーム情報学、認知科学

経歴

1994年3月 名古屋大学大学院工学研究科情報工学専攻博士課程修了(工学博士)
1994年4月 電気通信大学電気通信学部情報工学科 助手
2005年4月 デジタルハリウッド大学デジタルコミュニケーション学部 客員教授
2006年6月 電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション 代表
2007年4月 電気通信大学電気通信学部情報工学科 助教
2010年4月 電気通信大学情報理工学研究科 助教
2016年7月 電気通信大学人工知能先端研究センター 兼務
2018年10月 電気通信大学情報理工学研究科 准教授
2024年4月 電気通信大学情報理工学研究科 教授

研究歴

ゲームを題材とした認知科学、人工知能研究、特に人と機械の円滑なコミュニケーション、学習支援システムの研究を精力的に行う。
情報処理学会2010年に開催された「あから2010」プロジェクトの合議アルゴリズム提唱、及び推進。著書に「先を読む頭脳」(新潮社)「ゲーム情報学概論」(コロナ社)「ゲームAI研究の新展開」(オーム社)ほか。

受賞歴

2005年 情報処理学会山下記念研究賞受賞、2010年 文部科学大臣表彰科学技術賞理解増進部門受賞、2011年 CEDEC AWARDSプログラミング・開発環境部門優秀賞、2018年 CEDEC AWARS著述賞受賞、ほか。

研究協力者

池田心(北陸先端科学技術大学院大学 教授)
保木邦仁(電気通信大学 准教授)
桝井文人(北見工業大学 教授)
松原仁(京都橘大学 教授)

 

税法上の優遇措置が適用されます

電気通信大学(税法上の優遇措置):https://www.uec.ac.jp/kikin/tax_break/index.html
本プロジェクトへのご寄付後、電気通信大学より「寄附金領収書」が発送されます。
確定申告の際は、「寄附金領収書」を添えて、所轄税務署に申告してください。
「寄附金領収書」の日付は、寄附をされた翌月末の日付となります。

本プロジェクトに関する特典の他に、電気通信大学基金の所定の特典もご用意しております。すべての特典は、併せてお贈りすることが可能です。
詳しくは、電気通信大学基金のHPをご覧ください。
 

お問い合わせ先

〒182-8585東京都調布市調布ヶ丘1-5-1 
電気通信大学 総務企画課 基金・卒業生係
TEL:042-443-5132(平日9時00分から17時00分まで)
FAX:042-443-5887
メールアドレス:kikin@office.uec.ac.jp

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2024.04.29 高知県 私は囲碁のルールを知らないので,少額の支援しかできず申し訳ないです.
2024.04.23 神奈川県 1.将棋の藤井さんがAIで実力を大いに養ったとTVで報道されています。これでAI技術に大いに興味を持ちました。しかし囲碁は将棋の何倍もの情報が多く困難だと聞いています。このむつかしい困難を乗り越えていってください。 2.孫が今年 自分のベストを尽くして運よく電気通信大学に入学することができました。社会に出たら仕事への実行力と人望です。電気通信大学では専門知識をしっかり身につけて、友と切磋琢磨することが大切と考えています。お世話になります。よろしくお願いします。
2024.04.20 神奈川県 コンピュータ囲碁の発展を願っています。
2024.04.16 長野県 電通大OBです。イベント継続にお役立てください
2024.04.11 宮城県 今年度のUEC杯も楽しみにしています。
2024.04.05 東京都 クラウドファンディングの仕込み、お疲れ様です。
2024.04.05 神奈川県 UEC杯の継続、ありがとうございます。

応援コメント

2024.04.29 高知県
私は囲碁のルールを知らないので,少額の支援しかできず申し訳ないです.
2024.04.23 神奈川県
1.将棋の藤井さんがAIで実力を大いに養ったとTVで報道されています。これでAI技術に大いに興味を持ちました。しかし囲碁は将棋の何倍もの情報が多く困難だと聞いています。このむつかしい困難を乗り越えていってください。 2.孫が今年 自分のベストを尽くして運よく電気通信大学に入学することができました。社会に出たら仕事への実行力と人望です。電気通信大学では専門知識をしっかり身につけて、友と切磋琢磨することが大切と考えています。お世話になります。よろしくお願いします。
2024.04.20 神奈川県
コンピュータ囲碁の発展を願っています。

特典

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